数万人に一人の病気 褐色細胞腫になったときの体験談

~通常なら数㎝の腫瘍は、なんと大人の頭サイズだった!~

【手術6日後】すべての管が身体から抜けて快適に

前回までのあらすじ
手術5日後、手術の傷口から出てくる排液の数値で気になるところがあったため、予定されていたドレーン抜きは延期になった。

久々のシャワー お腹にドレーンが差さっているので大変だった

手術6日後の朝です。傷口からの排液は、もうほとんど出ていません。前夜に排液を採取した後、この日の朝は、かろうじて検査用の一本が取れたくらいです。

午前中まったりしていると、10時くらいに「シャワーの許可が出ましたけど、どうされます?」と聞かれました。手術後ここまでシャワーなしだったので、迷わずゴー。

といっても、まだ腹部にドレーンが入っている状態なので、シャワーも簡単ではありません。右手でドレーンバッグを持ち、左手で身体を洗います。上半身は濡らせないので、頭と下半身だけゴシゴシしました。

ついに腹部のドレーンを抜く 点滴スタンドも返却

シャワーから戻ってくると、先生が大部屋をのぞき込んでいました。私を探していたみたいです。

「(私)さん、朝の排液を調べたらもう問題ないので、お腹の管は抜きますね」

もう少し早ければ、楽にシャワーできたのに(笑)

ベッドで横になり、抜いてもらいます。一瞬で終わり、まったく痛みはありませんでした。手術後いろいろな管を抜きましたが、総括すると、抜く時に痛かったのは排尿用(男の急所に差さっていたもの)のみ。あとは抜かれたことすらわからないレベルでした。

この時点で、すでに腕の管も抜かれています。これにて、すべての管が私の身体から除去されました。

これまで点滴スタンドに排液バッグをぶら下げていましたが、それもなくなりました。また、もう点滴スタンドを杖代わりにしなくてもスタスタ歩けます。ということで、点滴スタンドはお役御免。ナースステーションに返してきました。あばよ、相棒。

すべての管から解放されて快適の一言

すべての管から解放され、本当に快適です。精神・身体の両面からです。

実際に痛くなかったとしても、身体に管が入っている状態では、どうしても恐怖心があります。また、差されている部位によっては姿勢に制約もあるので、それも辛いところ。

せっかくなので、ベッドの上でうつぶせになってみました。

痛たたたたたた! さすがに傷口に響く。うつぶせの姿勢はまだ無理みたいです(笑)

結局は手術9日後の退院になりそう

昨日から続けていた畜尿の検査も、この日の午後で終了。あとは、いつ退院できるかです。

先生からは、血液検査で問題なければ、しあさって(手術9日後)に退院できるだろうと告げられました。当初、最速の退院見込みは手術7日後でしたが、結局はプラス2日です。

こちらの記事で少し触れましたが、そもそも副腎とは、身体を調節するためのホルモンを分泌する臓器です。私の右副腎は褐色細胞腫ごと摘出されたので、あとは残ったもう一方の左副腎のみで、ホルモン分泌を行わなければいけません

もし左副腎からホルモンが出ていなければ、それを補うために薬を飲む必要があります。そのあたりはしっかり確認しなければいけないので、血液検査をして、ホルモン分泌状態を調べるわけです。

→次の話 褐色細胞腫の手術から9日後 ついに退院!